こんにちは!
あざみ野・新百合ヶ丘・たまプラーザの学習塾/予備校の
MySTEP(マイステップ)です!
今回は前回お伝えした「神奈川県公立高校入試の分析結果」から導き出した対策法についてお届けします!
前回の記事はこちら
<対策>
入試対策をするにあたり、最も重要なことは「基礎の定着」です。
基礎的な語彙や理解がなければ、当然、入試対策はできません。
まずは、教科書やフォレスタレベルの内容の「理解・暗記・演習」がきちんとできているかを確認しましょう。
「基礎の定着」がなければ、どんなに対策をしても「無駄」と言っても過言ではありません。
※フォレスタは塾で使用している教科書レベル教材の名前です。塾に通っていない人はフォレスタでなくても教科書レベルのワークであれば代用可能です。
さらに、「基礎の定着」だけでは当然不十分です。
仮に教科書やフォレスタレベルの内容の「理解・暗記・演習」がきちんとできていたとしても、入試では30~40点程度しか得点できないほど難しくなっているのが現状です。
では、「基礎の定着」ができたとして、次はどのような対策をすればいいのでしょうか。
まずは、問題を解く際の3ステップ(読む・考える・答える)に応じた対策をご紹介します。
以下の対策は、普段の授業や自習の中でも活用できます。
ぜひ実行してみてください!
①読む
~設問に『マーク』をしよう!~
問題文には必ず「何」を「どう」答える、という2つのポイントがあります。
まずはこの2つ「何」「どう」に線や目印をつけましょう。
複雑な資料の読み取りにも有効です。
②考える
~過程をできる限り書こう!~
ミスを防ぐための基本は「書く」ことです。
作業が複雑な問題ほど、途中経過でメモを残し、書いて解くようにしましょう。
ミスの多くは、「なんとなく」決めたり暗算してしまったりすることで起こります。
途中経過(数学であれば途中式など)を必ず書いて残しましょう。
③答える
~特に『どう』に注目して点検しよう!~
答えるときは、「何を」や「どう」の指定を守れているかが重要なポイントとなります。
条件を守ったかどうかだけでも、時間の許す限り見直しをするようにしましょう。
よくあるミスとしては、「記号を2つ選びなさい」という問いで1つしか書かなかったり、「漢字6文字で答えなさい」という問いで文字数を守らなかったりすることが挙げられます。
ここまでは、通常の対策として実施している人もいるのではと思います。
しかし、上記の対策をした「だけ」では、「新傾向」の入試には対応しきれません。
では、「新傾向」と戦うために必要な対策とは何なのでしょうか。
「新傾向」に対応するための2つのポイント
①読解力(読む力)をつける
「わかる」とは「分ける」ことから始める!
②アフターケア(自己分析)を徹底的に
「丸つけをする」「解き直す」だけで解決はしない!
①読解力(読む力)をつける
「新傾向」の入試には、「読解力が必要な問題」が多く出題され、今後はさらに難易度が上がる可能性があります。
そもそも「読解力が必要な問題」とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
まずは、読解力を難易度順に分類したものを参考にご紹介していきましょう。
以下の問題(網かけ部分)から派生して「読解力が必要な問題」を解説します。
(例)
仏教は東南アジア、東アジアに、キリスト教はヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニアに、イスラム教は北アフリカ、西アジア、中央アジア、東南アジアに主に広がっている。
この文において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢から1つ選びなさい。
オセアニアに広がっているのは( )である。
①ヒンドゥー教 ②キリスト教 ③イスラム教 ④仏教
実際の入試問題では、上記6つのうち4~6の項目に分類される問題に関しては、難易度が高く、正答率が低いというデータが出ています。
また、「5内容認識」は国語・理科・社会の問題に多く、「6具体例認識」は特色検査に多く出題されています。
では、こうした「読解力が必要な問題」に対応するにはどうしたらいいのでしょうか。
そもそも読解力には、生徒自身の「読書量」や「勉強量」だけが関係しているわけではありません。
読解力は、「必要な情報を探し見つけ出せる力」を言います。
この力は、テクニックさえあれば身につけられるのです。
読解力をつけるためのポイントとしては、「分割して整理する」ことができるかどうかが非常に重要となります。
「分割して整理する」とは、「文章を『図式化』して処理する」ということ
です。
(例)社会(地理)
「仏教は東南アジア、東アジアに、キリスト教はヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニアに、イスラム教は北アフリカ、西アジア、中央アジア、東南アジアに主に広がっている。」
以上の文をまとめると・・・
以上のように、「図式化」することで情報が整理され、問題が読み取りやすくなります。
理科や社会の問題では、あえて記号(abcやXYなど)を使い「暗号化」することで、問題を複雑にしている場合もあります。
そのような問題には、「図式化」が必要不可欠です。
このように、「読解力」は、問題文にマークをしたり、図式化してまとめたりすることで、ある程度身につけることができます。
さらに高度な「読解力」を身につけるには、「訓練」が必要です。
では、「訓練」の方法である「演習の振り返り方(自己分析)」をご紹介しましょう。
② アフターケア(自己分析)を徹底的に
これまでの記事でもお伝えしてきましたが、問題を解いた後の学習、
いわゆる「アフターケア」は何よりも大切です。
特に「新傾向」の問題では、
丸つけをした「だけ」、解き直した「だけ」では、「その問題の解き方」がわかるだけで、次に同じような問題を解く際に「どうやったら解けるようになるのか」ということはわかりません。
「どうやったら解けるようになるのか」を学ぶためには、「文脈のつかみ方」を身につける必要があります。
そのために、まずは自分が「何ができていないか」を可視化し、解決法を考えましょう。
解決法を見出すことこそが、「演習」の中で最も重要です。
「何ができていないか」を可視化する・解決策を考える
「何ができていないか」を可視化するためには、「自己(答案)分析の基準」を把握しておく必要があります。
たとえ正解していたとしても、「なんとなく勘で当たった」のか、「明確な根拠を持った上で当たった」のかは雲泥の差です。
正しい基準を持って分析を行うために、「自己(答案)分析の基準」をきちんと持っておきましょう。
自己(答案)分析の基準「7分類」
問題を解き、丸つけをした後は、以上の「7分類」を自分の答案に書き込みましょう。(下図:青字部分)
以上のように書き込んだ後は、①以外の問題を、基準に沿って復習しましょう。
ここで重要なのは、「7分類」のうちの「確認事項」をきちんとチェックしておくことです。
自分のミスの中でも優先順位を決め、基本問題は復習を行い、応用問題はパス(後回しに)するなど、効率よく学習を進めるために、状況に応じて判断する必要があります。
また、④~⑥に当てはまる問題があるということは、「理解・暗記」の勉強法において修正点がある場合が多いです。
二度と同じミスをしないためにも、自分の勉強法の中で「何を変えたらミスが減るのか」をきちんと考えましょう。
このようにして、自己(答案)分析を行うことで、次に同じような問題が出てきたときでも、修正点を明確にすることができているので、同じミスをする確率は減っていきます!
ぜひ、模試の解き直しなどで活用してみてください!
最後に
今回、2回にわたり、2019年度神奈川県公立高校入試に向けた分析・対策をご紹介しました。
3年生は今すぐ実行し、受験対策に活用してください!
1・2年生も日々の学習に取り入れることで来年度以降の入試の傾向をつかむことができます!
もちろん、ここまで伝えた内容は定期テストでも活用ができます。
中学校の先生方は、最新の入試に対応できるよう、高校入試の問題に合わせてテスト問題を作成します。
そのため、日々の学習に取り入れることは決して無駄ではありません。
「受験なんてまだまだ先のことだし・・・」と思っていると、受験直前になって焦ることになります。
ぜひ、今日からの学習に活かしてください!