こんにちは!MySTEPです!
今回は
「市ヶ尾高校1年生R君が河合塾全統模試第3回で偏差値65以上を獲得した勉強法」
をお伝えします。
R君の河合塾全統高1模試(11月)の成績はこちら!
前回の記事はこちら!
では!
R君がどんな勉強をしてきたのか?
まずは高1の4月にカウンセリングを実施しました。
内容は「現状把握」と「勉強の仕方」です。
「現状把握」の内容は 「敵を知り」「己を知る」 この2つです。
「敵」とは「自分のライバル」と「志望大学で要求される知識」のことです。
「志望大学で要求される知識」については基礎知識がついてからでないと理解しにくので、4月のカウンセリングでは「自分のライバル」について話をしました。
「敵を知り」
公立高校に通う生徒は受験勉強を高2、高3から始めれば大丈夫と思っていることが多いので、中高一貫の進学校に通う「将来の自分のライバル」が中学1年~中学3年生までの間にどんな学習をしてきたのか、これから高1~高3でどんな速度、レベルで学習するのかを教えました。
「己を知る」
そして、公立中学で今までに学習してきた内容とレベル、市ヶ尾高校でこれから学習していく速度、到達レベルを伝えました。
「現状把握」終了後の感想
「えっ!?自分が高1で習う内容って中学3年生で終わってるの!?」
「ヤバいじゃん。無理じゃん。しかもその人たち元々頭が良いんでしょ?」
「高1から受験勉強しても、もう既に遅れてるじゃん!!」
「そんな人達に勝てるの??」
「現状把握」が終わったところで次は
「勉強の仕方」
これから「何を」「いつまでに」「どのように」学習して、「どう勝つか」を話します。これでカウンセリング完了です。
「勉強の仕方」は独学の仕方の話が中心です。
例えば英語について学校で配られた単語帳(ターゲット1900)を封印してもらい、
ターゲット1400を使用したり、覚え方・優先順位を伝えたり、長文までどのような順序で学習していくのか、などなど。詳しくは以前のブログも参考にしてください!
どんな参考書を使うかについては当時の担当H先生とも一緒に相談しました。その時の参考書分析はこのブログにも載せているので気になる方は是非!分析ブログは物理のみですが、実際は全科目の参考書分析をして、本人に合うものを選定していきました。
R君ではないですが、よく「独学の仕方」について話をしていると、
「先生、授業をたくさん受けた方がよいですか?」
と、生徒から言われることがあります。
そんなときは、個別指導の塾ですが、
「まだ授業はいらない」
「いま授業受けてもムダ」
などなど、本音で伝えます。
大手塾にも勤務していたことがありますが、当時この本音を生徒に言ったら、幹部室に連れて行かれ、めちゃめちゃ怒られた記憶があります。笑
「とりあえず授業を受けさせなさい。売上を上げなさい。」とのことでした。笑
もちろん、「授業がすべてムダ」だとは思いません。
ただ、復習できていないのに次の授業をしたり、単語も覚えていないのに長文読解の授業をすることが生徒にとってベストな選択とは思いません。
授業は「生徒にとって」「適切な時期」に「適切な内容」でなくては意味がありません。
大学受験は特に「独学の質」が重要です。
この「独学の質」を高められる授業こそが良い授業です。
「授業」=「分からないことをわかるようにする」
「宿題」=「分かったものをできるように定着させる」
という普通の「授業」と「宿題」では不十分です。
「授業」は「分からないことをわかるようにする」だけではなく、
独学時の「理解」「暗記」「演習」という「勉強の仕方3要素」が円滑に機能しているかどうかも分析し修正していかなければなりません。
塾の授業時間なんて独学時間と比べればごくわずかな時間です。
難関大合格者の高校3年間の総学習時間は約4300時間程度と言われています。
そのうち、週2回授業(1回75分)を受けたとすると、3年間で授業は360時間
独学時間:授業時間=3940:360
単純計算ですが、1時間授業を受けたら、予習と復習(独学)に10時間以上必要なんです!
だからこそ、「独学の質向上」は最優先課題です!
※今の自分に「授業」が本当に必要かを塾や予備校に通っている人は担当者に聞いてみて下さい。答えられない場合は「授業」はとらない方がよいです。
こんな話をR君にもしながら、ここからR君はコツコツと勉強を開始。
部活はほぼ毎日あるので日頃から時間があるわけではありません。
時間の使い方(内職など)もR君と相談し、どの時間を使うか相談しました。
あとはR君が職人さんのように目の前の課題をコツコツと処理すればおのずと偏差値は上がっていくはず・・・。
でも、そう上手くはいきません。
「モチベーション」
「独学の壁」
この2つをなんとかする必要がありました。
まずは「モチベーション」
市ヶ尾高校はこの付近では上位高校に位置しますが、トップ高校ではないのでさすがに高1からガツガツ受験勉強をしている生徒は少ないのです。
最初は危機感を覚え勉強をスタートしたR君ですが、6月くらいに気づいてしまいました。
「あれ!?勉強してるの俺だけじゃね??」
そうなんです。予想通りの展開です。
ついに知られてしまいました。笑
計算ではもう少し誤魔化せるかなと思ったのですが、甘かった・・・。
というのも、夏まで誤魔化せれば河合模試があるので、模試結果をうまくモチベーションにできるだろうと思っていました。
そこで、
「視野を広げよう!」
「自分の目の前の生徒は何万といる高校生のごくわずか!」
「ライバルは他校にいる!」
「もうすぐで市ヶ尾にも受験モード高1生出てくるから!」
などなど、 「モチベーション」維持のために声をかけ続け、なんとかR君が踏ん張ってくれて今に至ります。
結局R君は自分と同じように頑張っているライバルを見つけることができてモチベーションを維持できたそうです。
環境は大事ですね。
次が「独学の壁」
独学は自分の苦手単元のみ学習でき、「授業」とは違い「待ち時間」がありません。
とにかく「早い」これが最大のメリットです。
しかし、以前のブログ「英文法の正しい解き方」でもお伝えした通り、勉強法を間違えると、何の意味もない勉強時間となってしまう危険性があります。参考書を読むとき、用語を暗記するときも同様です。
参考書、動画、授業で「理解するとき」
理解した知識を「暗記するとき」
理解、暗記した知識を使って問題「演習するとき」
それぞれ自分に合った正しい勉強法が存在します。
独学の場合、その正しい勉強法で「理解」「暗記」「演習」ができているかどうかのチェックが行われず、自分勝手な「暴走」をしてしまう危険性があるのです。
これは「正しい勉強法で学習が行われているか」のチェックをしてくれない塾・予備校で「授業」を受けていても同様です。
つまり「正しい勉強法チェック」がない塾や予備校は、独学力のない人(暴走する人)には向いていないということです。
「予備校に通っているけど学力、偏差値が伸びているか不安」という高校生と話してみると、ほとんどの子が「間違った勉強法」=「暴走」状態で学習しています。
本人も気づいていないし、だれからも指摘されない。
塾・予備校に相談したとしても勉強法の分析と修正もされずに「じゃあこの授業を受けよう!」と言われ、与えられたものを消化していき、受験直前になってようやくこれじゃダメだと気付くことが多いです。
「正しい勉強法で学習ができているかの分析と修正を誰もしてくれない」
これが独学最大のデメリットであり、独学者の前に立ちはだかる壁となります。
もちろん、独学力が高ければ、自分自身で「勉強法の分析と修正」を行うこともできるため、独学が最強です。
※「理解力・分析力・修正力・判断力・実行力」=「独学力」
ではR君はどうだったのか?
壁にぶち当たりました。
独学力がある程度身についているR君は参考書でガツガツ予習してもらい、疑問点の解消と、勉強の仕方チェック、モチベ管理のための授業を行いました。
その中で「英文法の解き方」「長文の読み方」などなど勉強の仕方における修正点がいくつか見つかりました。
そこで、参考書の読み方、解き方を修正したり、現状の問題点に合うように参考書を再選定し、独学時の勉強効率を上げていきました。
こうしてR君の学習は進み今回の結果「偏差値65以上」を獲得するに至ります。
それもこれもR君の普段の努力こそです。
誰もが敬遠しがちな英単語帳暗記を誰よりも早く積極的に行い、コピー機の待ち時間まで活用してコツコツ覚えていたのはR君です。
授業が終わってからも「なぜ○○になるのか?」「ここは○○ではないのか?」と質問に来たり、勉強の仕方についてのアドバイスも素直に受け入れ、だれよりも早く実行したのもR君です。
どんなに学習が進んでも思い上がらず、謙虚に冷静に自分を分析して足りないモノを探す向上心がR君にはありました。
この記事を読んでいる人の中には
「R君がもともと出来るからじゃないの?」と一言で片づけてしまう人もいるかもしれませんが、この地道な努力を「もともと出来た」の一言で片づけるのはあまりにもR君に失礼でしょう。
現在高校1年生のR君はセンター同日模試に向け勉強中です!
英語・数ⅠA/ⅡB・物理・化学・現代文・古典・漢文・政治経済、全部受けます!
高1からセンター同日なんて早いんじゃないか?と思う人もいるかもしれませんが、
普通です!
上位の中高一貫校に通う生徒は中3で数Ⅰ・Aが終わり、高1で数Ⅱ・Bが終わります。
その他の科目も公立高校生とは比べ物にならないスピードで学習していきます。
「学校の速度に合わせて基礎をしっかり固めていけばそれでいい」
そんなのは超上位層向けの言葉です。
そもそも学校の進度がとんでもなく違うのだから。
難関大志望の高校生は自分に都合の良い言葉を絶対に信じてはいけません!
ライバルは誰なのか考えましょう!
R君の結果はまた次の機会にお伝えします!
お楽しみに!
その後のR君