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【小学生向け】学習指導要領改定と夏の過ごし方について

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今回は、小学生の皆様・保護者様に向け、学習指導要領の改定内容や夏の過ごし方についてお伝えしていきます!

今後の学習において重要な内容となっていますので、ぜひお読みください!

 

 

学習指導要領の改訂

今年度より、小学校における新学習指導要領が施行されます。今回の改訂によって、学習内容がどのように変化するのかを簡単にまとめました。

今回は、皆様からご相談の多い「算数」と「英語」についてご紹介します。

 

算数

内容の改訂について

第3学年
メートル法の単位の仕組み(k(キロ),m(ミリ)など接頭語について)←第6学年から

第4学年
メートル法の単位の仕組み(長さと面積の単位の関係について)←第6学年から

第5学年
素数→中学校第1学年へ
分数 × 整数,分数 ÷ 整数→第6学年へ
メートル法の単位の仕組み(長さと体積の単位の関係について)←第6学年から
速さ←第6学年から

第6学年
分数 × 整数,分数 ÷ 整数←第5学年から
メートル法の単位の仕組み→第3学年,第4学年,第5学年へ
速さ→第5学年へ
平均値,中央値,最頻値,階級←中学校第1学年から

(注)赤…当該学年に移行して入ってきた内容
   青…当該学年から移行してなくなった内容

 

改訂のポイント

ポイントは「データの活用」と「プログラミング教育」の2つです。

 

「データの活用」は、資料(表やグラフ)から適切に情報を読み取り、読み取った情報から考察し、問題解決につなげる力を養うことを目標としています。

中でも大きな変更点として、第6学年の学習内容に、中学1年で学習していた「平均値、中央値、最頻値、階級」が移行してきたことが挙げられるでしょう。

「データの活用」は、中学校でも継続して学習するため、資料を読み取る力・資料から考察する力は、小学校の段階でしっかりと身につけておく必要があります。

 

「プログラミング教育」は、プログラミングを通して、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を養うことを目標として学習します。

算数では、第5学年の「図形」の分野において取り扱われ、他には理科や総合的な学習の時間でも取り扱われる予定です。

「プログラミング教育」は、あくまでも教科としてではなく、手段として指導されます。そのため、「プログラミング」の知識や技能ではなく、「プログラミング」を通して図形の性質などに気づけるかどうかという思考力が重要視されるようです。

(参考:【算数編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説)

 

英語

内容の改訂について

第3学年、第4学年において「外国語活動」が、第5学年、第6学年において「外国語科」という教科が実施されます。

 

中学年で実施される「外国語活動」は、今回の改訂から導入されました。

もともと、中学年には「外国語」を学ぶカリキュラムはありませんでしたが、グローバル化や、高学年の「外国語科」の導入、そして中学校の「英語科」への接続に考慮しての改訂です。

基本的に、「活動型」の授業が展開され、週に1コマ程度で行われます。

外国の言葉や文化を知り、コミュニケーションに活かそう、という目標のもと、外国語を「聞くこと」相手と「話すこと」など、「音」を中心として学んでいく内容になっています。

 

高学年で実施される「外国語科」は、「教科型」の授業が展開され、週に2コマ程度で行われます。

中学年の「外国語活動」から発展して、「聞くこと」「話すこと」などの「音」による学習だけでなく、「読むこと」「書くこと」をコミュニケーションに活用することを目標としています。

中学年では「音」による学習がメインでしたが、高学年では中学校で身につけるべき実際のコミュニケーションにおいて活用できる基礎的な内容を学習します。

 

「外国語科」の主な学習内容としては以下の通りです。

・英語の文字の名称の読み方を活字体の文字と結び付け、名称を発音すること。
・四線上に書くことができるようにすること。
・中学年の外国語活動を通して「十分に音声で慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現」について、読んだり書いたりすること。
・語順を意識しながら書き写すことができるようにすること。
・自分のことや身近で簡単な事柄について、例文を参考に書くことができるようにすること。
など

 

改訂のポイント

ここできちんとお伝えしておきたいのは、中学校の「英語科」への接続です。

令和3年度からは、中学校でも教科書の改訂が行われます。

 

主な改訂のポイント

①5つの領域(「聞くこと」「読むこと」「話すこと[やり取り・発表] 」「書くこと」)別の目標を設定
➁中学校・高校の授業は外国語で行うことを基本とする
③単語数が、小学校で最大700語、中学校で1800語程度に増加
④中学内容に高校英文法の内容が移行

(参考:文部科学省ホームページ 資料4 新学習指導要領について)

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shisetu/044/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2018/07/09/1405957_003.pdf

 

①5つの領域(「聞くこと」「読むこと」「話すこと[やり取り・発表] 」「書くこと」)別の目標を設定

この改訂で注目したいのが、小学校高学年の「読むこと」「書くこと」という目標です。

今まで中学1年の段階で学習していたアルファベットや単語、文章の読み書きを、小学生の段階から学ぶことになります。

教科科されるにあたり、テストの導入や成績もつけられることなどを考えると、アルファベットや単語をスムーズに読んだり、書いたりできるようにしておくことは必須だと言えるでしょう。

そして、中学年からも導入される「話すこと」は、コミュニケーションにおける対話と発表の力をつけることを目標としています。

これは大学入試改革のひとつである、英語4技能によるものです。英語は、筆記試験だけができても、話せなければ意味がない、という時代に突入するでしょう。

 

➁中学校・高校の授業は外国語で行うことを基本とする

これに関しては「本当にできるの!?」と疑ってしまいたくなりますが、文部科学省は中学校・高校の授業をオールイングリッシュで行うと発表しています。

これにより、英語を正しく聞き取り、理解する力がなければ、学校の授業についていけなくなってしまうことになります。(もちろん、何かしらのサポートはあるとは思いますが…)

だからといって、すぐに英会話を!ということではなく、小学生の段階から会話表現としてではなく、きちんとした英文法を理解した上で学習を進めることが大切です。

 

③単語数が、小学校で最大700語、中学校で最大1800語程度に増加

今年度から導入される教科書を見て驚いたのは、「単語数」です。

新学習指導要領には、3年から6年までに学習する単語数は600~700語程度で、それらを覚えて使いこなせるようにしなければならないとあります。

これまで中学校において学習していた単語数が1200語程度だったので、そのうちの半分を小学生の段階で身につけておく必要があります。

さらに、中学校3年間で学習する単語数も1200語程度だったものが1600~1800語になります。

もはや「英語は中学生になってから…」では取り返しのつかないことになるのは明白です。

 

④中学内容に高校英文法の内容が移行

現段階で、改訂が入る新しい教科書内容を見ると、小学校の段階で学習した内容を「覚えて書ける状態」を前提として学習が進んでいくように感じました。

また、学習のスピードも速く、中学2年で学習していた内容のうちの半分が、中学1年のうちに学習され、さらに高校で学習していた英文法、仮定法や現在完了進行形などが中学に移行してきます。

 

それらを踏まえて考えると、小学校の段階において英語の学習につまずいてしまうと、中学校で挽回するのは非常に難しくなるでしょう。

小学生の段階からきちんと英語を学び、中学校に備えること。これが何よりも大事だと言えます。

(参考1:【外国語活動・外国語編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説)

(参考2:【外国語編】中学校学習指導要領(平成29年告示)解説)

 

夏の勉強

今年は、新型コロナウイルスの影響で、どの学校でも夏休みが2週間程度となっています。

この2週間を有効利用するためには、一体何をどのように勉強したらよいのでしょうか。

 

これまでの復習

夏休みが始まったら、まずは夏休みまでに学習した内容をきちんと復習しておきましょう。

休校明けで、「学校授業の進みが速くてついていけない…」という生徒様の声もありました。ここまでに学習した内容をきちんと身につけた上で、夏休み明けの授業にのぞみましょう。

復習方法としては、基礎的な問題集がベストです。それぞれの内容をまんべんなく解いておくようにしましょう。

 

英単語の暗記

新学習指導要領をふまえると、英単語をきちんと読め、意味が言え、スペルを書けるようにしておくことはとても重要です。

夏休みの時間を使って、毎日継続して英単語を覚えておくだけでも、今後の学習に役立つことは間違いありません。

 

英単語の覚え方に関しては、過去記事をご覧ください。

また、塾の授業の中でも、英単語の覚え方は指導しております。お困りの方はぜひご相談ください。

mystep.hatenablog.jp

 

5年生、6年生の皆様・保護者様へ

5年生、6年生の皆様にとって、中学校入学までの1~2年は、非常に重要です。この1~2年間の過ごし方で、高校受験の明暗が分かれると言っても過言ではりません。

何度もお伝えしているように、今回の学習指導要領の改訂により、小学校、中学校における学習内容が大きく変わります。

この改訂に合わせていかなければ、中学校入学の時点で大きく遅れをとってしまうことは間違いありません。

今、この瞬間から、中学校入学までの期間を無駄にしないために、早めの対策をとっておくことをおすすめいたします。

 

まず、算数に関しては、現学年の内容が定着できたら、すぐに新学年の内容の予習を行う必要があります。

当塾では、特に6年生の場合、例年秋ごろから中学校までの内容に入ります。

というのも、中学生になってから中学校内容の学習を始めても絶対に間に合わないからです。

中学校の一番初めの学習では、約1~2ヶ月で教科書50~80ページ分の内容が進められます。このスピードは、小学校の学習スピードの2~3倍です。

そして、すぐに最初の定期テストである前期中間テストが行われます。

前期中間テストの範囲を塾の授業で学習するとなると、まず基礎を習うのに平均3ヶ月、定着(何も見ずにスラスラと解ける状態になるまで)に平均2~3ヶ月かかります。

つまり、定期テストできちんと得点できる状態をつくるまでに、少なくとも半年はかかるということなのです。

ということは、中学校入学の4月から学習を始めたとしても間に合うはずがありません。

 

それに加えて、中学校では身の回りの環境が大きく変わります。

新しい人間関係、部活、課題…日々の変化についていくのがやっとという状態で、落ち着いて学習するのは至難の業です。

そのため、6年生の秋ごろから、中学校内容の予習をしておき、ある程度の貯金をつくっておくことは、必須だと言えます。

 

また、英語に関しても、上記でお伝えしたように、小学校で学習した内容、英単語などを覚えて使える状態でなければ、当然、中学校の授業についていくことはできません。

そのため、算数と同じように、早い段階から準備をしておくことは重要です。

特に、「外国語科」が導入される5年生の前から準備をしておくことも、今後の学習をより円滑に進めるためには必要だと言えます。

 

当塾では、これまでも小学校の段階における、中学内容の予習の必要性を皆様にお伝えしてきましたが、今回の学習指導要領の改訂をふまえると、さらに必要性が高まってきていると考えています。

そのため、ぜひこの夏休みを有効利用し、今後の学習をサポートできればと思っています。

 

何かお困りのことがあれば、いつでも教室までお問い合わせください。