MySTEP通信

あざみ野 たまプラ 新百合ヶ丘 の 個別指導 学習塾 予備校 MySTEP公式ブログ 【MySTEP通信】

あざみ野 たまプラ 新百合ヶ丘の個別指導/学習塾/予備校 *中学受験*高校受験*大学受験対応の学習塾「MySTEP」の公式ブログ。教室スタッフが、教室の様子や学習・受験に関する情報、勉強の仕方などを配信します!

【小・中学生向け】2018年度神奈川県公立高校入試分析① 

 f:id:mystep-susukino:20190612212608p:plain

こんにちは!

あざみ野・新百合ヶ丘・たまプラーザの学習塾/予備校の

MySTEP(マイステップ)です!

今回は、昨年度に実施された

神奈川県公立高校入試の分析結果をもとに、

「今、入試に必要な力とは何か」についてお届けします!

 

<傾向>

神奈川県の入試問題において、5教科共通の特徴は2つあります。

まず1つ目が、「文字数(問題数)が多い」ことです。

そのため、限られた時間の中で自分が解ける問題を選別しながら解いていくという「処理能力」が試されます。

2つ目が、「マーク式」の問題形式になっていることです。

「マーク式」と聞くと簡単だと思いがちですが、「記述式」ではない分、文章や図表が複雑になっています。

そのため、「問題を正しく読み取る力」が必要となります。

以上の傾向は、今までにも見られた傾向ですが、

2020年度の大学入試改革・教育改革に向けて、全国的に高校入試の傾向も少しずつ変化しています。

その変化は、2018年度の神奈川県入試にも表れていました。

2018年度入試の「新傾向」として、以下の4つが挙げられます。

 

入試の「新傾向」

① 活用的性格の問題
② 非連続型テキストの読解
③ 記述・説明重視
④原理の理解・仮説検証的思考の重視

 

①活用的性格の問題

「活用的性格」の問題とはパターンにあてはまらない応用問題のこと

を言います。

数学であれば、公式を覚えただけでは解けない問題のことを言います。
現行の大学入試センター試験では、パターン(公式など)を覚えていれば解ける問題が多くありましたが、これからの入試では、公式を覚えた「だけ」、型を覚えた「だけ」では解けない問題が多く出てくることが予想されます。

このことから、高校入試でもパターンを身につけるだけでなく、使いこなす、つまり活用していく力も求められています。

 

②非連続型テキストの読解

「非連続型」とは複数の文章・データ・図版などを読解すること

を言います。

逆に、

「連続型」とは一般的な国語の文章問題のように、物語文・説明文というような同じテーマについて1つの文章を読解すること

を言います。

昨年の11月に行われた、センター試験(大学入学共通テスト)プレテストの国語の問題(下図)にも「非連続型」テキストの読解問題が出題されていました。f:id:mystep-susukino:20190612211104p:plainf:id:mystep-susukino:20190612211052p:plain

 

f:id:mystep-susukino:20190612211139p:plainf:id:mystep-susukino:20190612211148p:plain

このようないくつかの文章(会話文)やデータ等の資料から関連性を見出し、記述問題に答えていくという読解問題は、国語に限らず他教科全般にも出題されていました。
もちろん、今後の高校入試にもこうした「非連続型」テキストの読解問題は出題されるでしょう。

他県では、富山県(2018)で英語長文の中に、表から数字を読み取り計算する問題が出題されました。

英文を正しく読み取るだけでなく、読み取ったデータをどのように活用していくかが問われています。

神奈川県入試の中では、非連続型テキストの活用・読解の出題傾向が国語にみられます。

複数の資料から情報を読み取り、記述する問題が出題されています。

今後は、資料の数が増えたり、複雑化したりすることが予想されるでしょう。

センター試験(大学入学共通テスト)プレテストについて

詳しく知りたい方はこちら
https://www.dnc.ac.jp/daigakunyugakukibousyagakuryokuhyoka_test/pre-test_h29_01.html

 

③記述・説明重視

「自分の言葉や自分の意見の表明」が重視されています。

ただ覚えたことを答えるだけではなく、「自分の言葉」で説明することが求められます。

記述・説明の問題に関しては、中学校の先生も意識しており、定期テストの問題にも記述・説明重視の問題が増えてきています。

ただし、神奈川県入試では2018年度入試から記述式の中にマーク式が導入されたため、他県と比べると記述・説明重視の問題の割合は少なくなっています。

ですが、2020年の大学入試改革を考えると、記述・説明する問題は増える可能性も否めません。

 

④原理の理解・仮説検証的思考の重視

「原理の理解」とは公式などの結果に対して「どうしてそうなるのか」を考えること

を言います。

「仮説実験的思考」とは「もしAだとしたら○○」「Bだとしたら□□」というように、いくつかの仮説を立てながら答えを導き出すこと

を言います。

以上の2つの考え方を用いて解く問題が多くなっており、

主に数学や理科の問題で多く見られます。

2018年度入試では、社会にも原理の理解・仮説検証的思考の問題が見られました。

解答者の思考がどのレベルまで達しているのかが問われるため、難問となっています。

<難易度>

神奈川県の入試において、理科・社会は「全国的に見てトップレベル」と言われるほど難しくなっている傾向にあります。

英語・数学・国語においては「標準的」と言えるでしょう。

皆さんの中には、「記号問題は簡単で、記述式は難しい」と何となく感じている方がいると思います。

しかし、必ずしもそうとは言えません。

たとえ記号問題であっても、難しいテーマで手順を複雑にして、選択肢を紛らわしくすれば、かなりの難問となります。

また逆に、説明問題は「難しいからとばす(捨てる)」と言われることが多いですが、

何かしら書いてあれば部分的に得点できる可能性があるのも事実です。

では、一体何を基準に「難易度」を設定しているのでしょうか。

 

難易度設定のための3つのポイント

①「読む」レベル

・質問内容の難しさ

・設問の読みやすさ

 

②「考える」レベル

・問題を解くのにかかる手間

 

③「答える」レベル

・答えるのにかかる手間(選択→語句記述→説明記述の順に手間がかかる)

 

以上のような3つのポイントを知っていると、難易度に応じた対策の糸口が見えてきます。

次回は、今後の入試対策をお伝えします!

お楽しみに!