こんにちは!
あざみ野・新百合ヶ丘・たまプラーザの学習塾/予備校の
MySTEP(マイステップ)です!
今回は、市ヶ尾高校3年R君の全統共通テスト河合模試結果についてお伝えします!
※高3になってからの模試が延期となったため、高2冬の結果となります。
R君の以前の結果はこちら!
今回の結果
全統共通テスト
全統記述模試
以上、全統河合共通テスト・記述模試結果でした。
R君同様に難関私大・国公立志望の高3生はそれぞれ自分たちの課題克服に向けて学習をしています。
今回はその中でR君、S君の課題(高2の12月時点における)をご紹介します。
高3生共通の課題
数学・・・論述力不足
全体的に、数式のみを連ねて解答としていることが多く見受けられます。
しかし、それで正しい解答が出たとしても、場合によっては理解は伴っていないことがあります。
数学よりむしろ物理を思い浮かべた方が想像しやすいかも知れないですが、「なぜその式・条件なのか」を、上手く説明できないまま何となくで解としている場合があるからです。
どんな科目であれど、解答というのは自分の理解の鏡であって、人にその問題について忠実に説明できる草稿のようなものです。
その意味で、「解けた」問題は必ず何の曇りもない説明が出来るというものであって、そうでないならば、それは解けたとは言えません。
上記のようなことは、ハイレベルな要求に聞こえるかもしれないですが、学問の理解においては必須です。
では、どのようにして上記のような説明力をつけるのか。
それはひとえに、日頃の問題に対して、たとえ些細であっても、完璧に解説をつけるのみです。
時間がもったいないと感じるかもしれませんが、仮に合格だけが勉強の目的であったとしても、塾なし・教科書のみで最難関大学に合格する人間がいる以上、受験対策は問題数だけで量るものではありません。
むしろその質こそに価値があり、それは普段から完璧な説明を試み、理解不足な点を自分の中で明らかにする、これを繰り返し論理的思考力を鍛えることによってはじめて保障されるのです。
以上のことを試みて、実際に出来ているのか不安になった場合は、塾を利用して、講師に説明したり、仲間内で同じ問題を解いて答案を交換し合い感想戦をしたりすると良いでしょう。
そうしていくうちに、自分の中で論理的な不安や飛躍が全くない、自信のある解答を書けるようになるはずです。
物理・・・論述力不足+暗記偏重+物理的直感の欠如
論述力不足は数学と同様。
物理固有の問題は、教科書に公式の導出が満足に述べられていなかったり、数学とは違って教科書を読まずに問題集から始める学生が多いために、ただひたすら公式を口ずさんだ感覚で暗記し、なんとなく使えそうな式を並べ立てて問題を解いている傾向があります。
たとえば、とても基礎的な問題(非弾性衝突で運動量は保存するのに運動エネルギーが保存するのはなぜか、単振動の運動方程式とその解、うなりが起こる理由、コンデンサの電気量、電気容量、電圧の関係式と、電気容量の真空の誘電率、極板面積、極板間距離を用いた表式、交流回路のリアクタンス、位相のずれ、etc)が説明できる学生は意外にも少ないです。
物理は、セミナーなどの学校傍用問題集をただこなすだけではいけないということが、今の例からよくわかると思います。
むしろ、些細な計算よりも、そこで用いている公式の意味や、得られた結果からどのようなことが言えるか、さらにその結果と物理的直感との整合性などを常に頭の中で論じながら取り組まなければいけません。
理科というのは世界に起こる現象が「なぜ」起こるのかを問う学問だ、ということが受験対策レベルでも根底に流れています。
例えば、単振動の運動方程式を書いてみなさい。と言われて、変位の係数の符号を正にする人は、単なる表式としかそれを見ていないのではないかと不安になります。
もし変位の係数が正ならば、加速度的にばねにくっついたおもりはその振動を増大し、しまいには空のかなためがけて振動します。
物理を記述するすべての式は、物理的に意味を持つ。それを意識しながら、解いていってほしいです。
また上のような物理に対する理解不足は、結局高校物理が微積分を表面上使っていないように見せかけているところから起こることが多いです。
実際、有名な高校物理の参考書「新・物理入門」(駿台出版)とその問題演習では、微積分を主体に高校物理を鮮やかに説明していますが、これを行って初めて高校物理の諸公式や、諸現象の理由がはっきりします。
微積分で物理をするというと、難易度が高いようで抵抗がある学生が多いですが、数学Ⅲまで履修しているならむしろ取り組んだ方が良いです。微積分を使っていない物理のほうが、数学的に確かな物理よりも物理的直感に頼ることも多く、つかみどころが少ないため難しいように思えます。
R君の課題
全体的に、深い思考力が身についているが、問題を解くにあたって、長考しすぎなところがありるため、この点を改善すべきです。
(どちらかというと、考えるのが好きだが、手を動かすのは面倒なのかもしれません。)
というのも、受験としての目的だけではなく、数学や物理では一見複雑そうな問題でもある程度自分の手を動かしてみると、初めて数学的にまたは物理的に面白いことが言えるというのが多いからです。
この課題は、以前からずっとありましたが、最近やっと解法を考えて比較的早くすぐに手を動かすようになってきています。
あとは、その思考力を生かして、論理的飛躍や記述不足を減らし、自信のいく解答を作り上げていけばそのまま軌道に乗ると思います。
S君の課題
R君と同じで思考力は確かですが、R君とは逆で長考より手を動かしていく姿勢があります。
その意味で、受験に対する姿勢としてはかなり理想的であると言えます。
しかし、書く解答を見てみると、あまり言葉による説明がない。そのため、難関大学特有の発想力より論理力を問う問題に対して、ある程度難儀することが予想されます。
一方で、解いているのを見ていると、解法の過程を声に出していることが多いので、それをまとめて書けば十分です。
※S君の以前の模試結果はこちら
以上、市ヶ尾高校3年R君/ 全統河合共通テスト・記述模試と、R君、S君の課題についてお伝えしました。次回もお楽しみに!