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講師紹介 早稲田大学 政治経済学部 溝渕先生

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【小・中学生向け】国語・作文課題の書き方

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こんにちは!

あざみ野・新百合ヶ丘・たまプラーザの学習塾/予備校の

MySTEP(マイステップ)です!

国語・作文課題の例

国語の作文課題は、学年が上がるにつれて出題される頻度が増え、内申にも大きく関わります。

こうした意見文や作文を書く際に注意したいことは、「正しい言葉遣いで、論理的に述べられているかどうか」ということです。

例えば、漢字のミスがあったり、話し言葉で書かれていたりすると、減点の対象となります。また、言葉遣いなどができていても、だらだらと同じ言葉を繰り返していてまとまりのない文章も減点されてしまいます。

まずは、作文における言葉のルールと、論理的な作文の書き方をご紹介します。

 

※生徒自身の学力・語彙力・提出期限・先生の採点基準・内申への影響などを考慮した上でサポートをしているため、これからご紹介するものはあくまでも一例としてご覧ください。


作文・言葉のルール

①「だ・である」「です・ます」に統一する。

②「話し言葉」ではなく「書き言葉」で書く。
 「でも、だけど」→「しかし」
    「なので」→「だから」
    「やっぱり」→「やはり」 など

③「事・時・物」を「こと・とき・もの」とひらがなで書く。

④  原稿用紙のマスを正しく使う。
(段落の最初のマスは1マス空ける。など)

 

論理的な作文の書き方
文章の構成を「はじめ」「中」「おわり」の3段階に分けましょう。

「はじめ」:書き手の意見や主張

「中」:なぜそう思うのかの理由

「おわり」:結論として書き手の意見や主張

「はじめ」の部分には、書き手の意見や主張を簡潔に述べます。

 

賛成・反対の意見を述べるものであれば、『私は〇〇に賛成します。』

△△についてあなたはどう考えますか、という問いに答えるものであれば、『僕は〇〇だと思います(考えます)。』

このように、できるだけ簡潔にしましょう。

「はじめ」の部分で、先に理由を述べたり、だらだらと長い文章を書いたりしてしまうと、何について書かれている文章なのかが分かりにくくなります。

「中」の部分には、なぜそう思うのかの理由を述べます。

理由は、1つではなく2~3つなどいくつか挙げると説得力が増します。

「おわり」の部分には、結論として書き手の意見や主張をもう一度述べます。

「はじめ」の部分に書いた内容を言い換えます。

『〇〇という理由から、私は〇〇だと考えます。』などのように書くとまとまりのある文章となります。

以上が、作文における言葉のルールと、論理的な作文の書き方です。

・・・とは言っても、軸となる「書き手の意見や主張」を考えるのが難しいと思います。

意見や主張を考えるのが難しい場合は、学校のノートや教科書ガイドに書いてある「めあて」「主題(テーマ)」を参考にしましょう。

国語の作文課題は、自由に書いていいと考えてしまいがちですが、実は、学校の先生は「生徒に考えてほしい・感じてほしい内容」を(大まかにですが)答えとして持っています。

その内容から大きくずれてしまうと、減点されてしまう場合があるのです。減点されないためには、学校のノートや教科書ガイドから、ある程度の答えを予想し、その内容をもとに「書き手の意見や主張」の方向性を決めましょう。

 

以上を踏まえて作成した課題例を見てみましょう。

以下は、過去に実際に出題された中学3年生の国語の作文課題の例です。

〈例1〉問:「握手」を読んで、あなたが考えたことを自由に述べなさい。

 3年 国語(光村図書)教科書「握手」井上ひさし より

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≪参考までに「握手」あらすじ≫ 

中学3年から高校卒業までを児童養護施設で育った「わたし」は、当時の園長だったルロイ修道士と再会します。思い出話に花を咲かせる中、ルロイ修道士の様子がおかしいことに気づきます・・・

 
しかし、〈例1〉の内容では、評価はせいぜいB程度(評価が良い順にA→B→Cだとします)です。

なぜかというと、内容が「ありきたり」で「自分らしさがない」からです。

良い評価を得るためには、ある工夫が必要となります。

高評価を得るための工夫


あらすじや本文の内容は最小限に抑える。


「実際に社会でおきている事柄」や「自分の体験」を述べる。


登場人物の言動を自分におきかえて述べる。
・自分だったらどうするか、
・どう思うか、など


作品を通して自分自身がどのように成長・変化したかを述べる。
・これからどう行動したいか など


書き手の意見や主張を引き立たせる「言葉の選択」をする。

 

ここまでの内容を踏まえ、実際に最高評価のA°を取得した課題例がこちらです。
〈例2〉

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① あらすじや本文の内容は最小限に抑える。

〈例1〉では、本文の内容をそのまま引用しているため、書き手の意見や主張があまり読み取れません。

あらすじや本文の内容は読み手に最低限伝わる程度におさめ、意見や主張を詳しく述べるようにしましょう。

② 「実際に社会でおきている事柄」や「自分の体験」を述べる。

〈例2〉では、実際に児童養護施設で育った子どもたちの状況を想像したり調べたりして、実際の内容を述べています。

そうすることにより、書き手の意見や主張に根拠が生まれます。

他にも、自分の体験などを組み込むことで、「自分が社会で生きる人間であることを意識している」ということが読み手に伝わり、高評価につながりやすくなります。

③ 登場人物の言動を自分におきかえて述べる。
「もし私がルロイ修道士だったなら・・・」というように、登場人物を自分におきかえて考えてみましょう。登場人物と自分を対比させ、登場人物の人柄や言動を強調させることで、意見や主張に説得力が増します。

④ 作品を通して自分自身がどのように成長・変化したかを述べる。

③にもあったように、現状の自分と比較し、そのうえで自分の考えや行動がどのように変わったのかを述べましょう。

ここまでに書いたように、学校の先生は「生徒に考えてほしい・感じてほしい内容」を引き出そうとして授業を進めています。

その内容に合うように、自分の成長・変化を書くようにすると、評価が高くなるでしょう。

⑤ 書き手の意見や主張を引き立たせる「言葉の選択」をする。
書き手の意見や主張を引き立たせるためには、「言葉の選択」が重要です。

単に本文にある表現を用いるのではなく、別の言葉に言い換えると良いでしょう。

例えば、『感動した』という言葉を『感銘を受けた』に、『優しい』という言葉を『愛情が深い』に言い換えるなどの具体的な表現に言い換えましょう。

特に形容詞(優しい・楽しい・悲しいなど)を具体的な描写などを交えて述べることで、読み手に「ありきたり」な印象ではなく「その人らしさ」が伝わり、文章が引き立つこと間違いなしです。

 

以上のように、いくつかの工夫を取り入れることで、高評価を得られる課題を作成することができます。

しかし、自分一人で実施するのが難しいと感じた場合は、ぜひ教室スタッフまでご相談ください!

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【小・中学生向け】記述問題の対策

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こんにちは!

あざみ野・新百合ヶ丘・たまプラーザの学習塾/予備校の

MySTEP(マイステップ)です!

今回は、定期テストや入試の問題の中で近年増えている「記述問題」の対策についてご紹介します。

 

記述問題への対策法

「記述問題」は国語の問題にしか出てこない・・・そう考えている方はいませんか?

これからの時代の定期テストや入試問題には、国語だけでなく、全教科に共通して「記述問題」が出題されることが予想されます。

それは、2020年度から導入される大学入学共通テストや公立中高一貫校の適性検査の傾向を見れば明らかです。

そして、そうした傾向は中学校などの定期テストにも影響します。つまり、「記述問題」に対応できなければ、定期テストや入試は突破できないのです。

そこで今回は、「記述問題」の解き方や勉強法をご紹介し、日頃の学習に活用していただければと思います。



1.神奈川県公立高校入試の例

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上記の問題は、神奈川県公立高校入試の国語の問題で毎年出題される、「資料読み取り問題」です。

「資料読み取り問題」とは、資料や会話文を正確に読み取り、問に必要な情報だけを取り出し、作文としてまとめる問題です。

こうした傾向の問題は、大学入学共通テストや適性検査と類似していますが、現状では学校の定期テストには一切出題されません。

そのため、模試を受ける際や入試直前期しか対策をする機会がありません。当然、それでは間に合いません。

「資料読み取り問題」の解き方を知れば、国語の文章読解問題における記述問題はもちろん、理科や社会の記述問題にも対応することができます。

まずは、先ほどの問題を例に、「資料読み取り問題」の解き方をご紹介します。

 

「資料読み取り問題」の解き方

① キーワードを集める。
② キーワードで文章をつくる。
③ 問の条件(文字数・形式など)に合っているかを確認する。


〈例〉(ア)を例に解いていきます。

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①キーワードを集める。

まずは、Bさんのセリフに注目します。

Bさんのセリフから、表1に注目します。

条件①にある――線部では、「国語と数学の正答率」に注目していることから、表1内の「朝食をまったく食べない生徒」の「国語と数学の正答率」に着目し、キーワードを見つけます。

ここでのキーワードは、

「朝食をまったく食べない生徒」
「国語と数学の正答率」
「最も低い」

の3つとなります。

 

②キーワードから文章をつくる。

集めたキーワードをもとに、文章をつくります。

この問題では、「朝食をまったく食べない生徒は、国語と数学の正答率が最も低くなっています。」という文章ができます。

③問の条件(文字数・形式など)を満たしているかを確認する。

最後に、条件を満たしているかを確認します。

まず、①の――線部の説明の仕方を参考にし、文字数を全体で30字以上40字以内になるように調整します。すると、
「朝食をまったく食べない生徒は、国語、数学とも正答率が最も低くなっています。」(37字)
という文章ができます。

これで、解答の完成です。

 

※文字数は、〇字以上という条件がなければ、最低8~9割は満たすようにしましょう。

 

次回は、国語・作文課題の書き方をお伝えします!

 

 

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【小・中学生向け】読解力とは何か

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こんにちは!

あざみ野・新百合ヶ丘・たまプラーザの学習塾/予備校の

MySTEP(マイステップ)です!

 

保護者の方から「読解力がなくて困っている」という相談をよく受けます。

授業内でも、「教科書の内容がわからない」「問題の意味が分からない」という課題を抱えた生徒も多くなっています。

そこで、今回は、「読解力」をテーマに、これから身に付けたい学力などについてお伝えします。

 

「読解力」で学力が決まる!?

「読解力」と聞くと、国語の問題を解くことをイメージされる方が多いかもしれませんが、それだけではありません。

むしろ、どの高校や大学に入れるかは、学習量でも知識量でも運でもなく、「読解力」で決まるという見解を述べる研究者もいます。

「読解力」とは一体何なのでしょうか。

真の「読解力」とは

まず、「読解力」にも様々な意味がありますが、ここでは「文章の意味内容を理解する」ということだとします。

「それなら、僕(私)はできる」と思うかもしれませんが、本当にそうでしょうか。

以下の問題を見てください。

 

(問)社会 
弥生時代の出来事について、次のうちから正しいものをすべて選びなさい。

① 稲作が始まる。
② 応仁の乱がおこる。
③ 漢の国王から金印を授けられる。
④ 聖徳太子が摂政に就任する。

 

正解は①と③ですが、こうした問題で誤答する生徒は多いです。

その理由は、単に知識が定着していないのではなく、問題をきちんと読み取れていないのです。どの部分を読み取れていないのかというと、

 

弥生時代の出来事について、次のうちから正しいものをすべて選びなさい。

 

この「すべて」という部分です。

こうした問題を解く際に、「すべて」の部分を読み飛ばし、解答欄に1つしか答えを書かなかったという経験はありませんか?

こうしたミスをケアレスミスと捉えて放置していませんか?

「ちょっと注意力が足りないだけ」

「集中できていなかっただけ」と高を括ってはいませんか?

しかし、このミスこそが「文章の意味内容を理解する」ということができていないことを表しているのです。

「読解力」は国語のためだけの力ではなく全教科で、さらに踏み込んでいくと、社会で必要とされる重要なスキルなのです。

 

教科書が読めない子どもたち

こうした「読解力」に関する調査を行っている研究者の一人に新井紀子さんがいます。

新井さんは、2011年より人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」を進めており、その研究の中で、学生が持つ「読解力」に疑問を持ち始めました。

当時、日本数学会の教育委員長でもあった新井さんは、現役大学生に対して「大学生数学基本調査」を行い、その結果から大学生には、数学力よりも「読解力」に問題があることを指摘しました。

なぜなら、数学のスキルを問うような問題ではなく、単純な言葉の問題での正答率が約65%だったからです。さらに、国立クラスでは正答率85%だったのに対し、私大中堅クラスでは50%をきっていたそうです。

このことから新井さんは、「どの大学に入れるかは、論理的な読解と推論の力で決まる」と考えました。

今の学校教育の中では、「子どもたちは教科書を理解できる」ことが前提として学習が進められており、そもそも教科書が読めない子たちに合わせていくことは難しいのが現状です。

教科書が読めなければ、成績が取れないだけでなく、社会に出たときに説明書や会社などの資料が読めず、結局は仕事を辞めることになり、社会で生きていけなくなってしまいます。

そのことに危機感を持った新井さんは、大学生だけでなく中高生の「読解力」調査を開発、実施します。

それが「リーディングスキルテスト(RST)」です。

このテストは、中高生に教科書に書いてあるような文を読ませて「読解力」を測ろうとするテストです。

新井さんは、同時期に進めていた人工知能プロジェクトの中で、AIに人間が勝てる分野に「推論」「イメージ同定」「具体例同定」があると推測しています。

 

「推論」
文の構造を理解した上で、生活体験や常識、さまざまな知識を総動員して文章の意味を理解する力「イメージ同定」文章と図形やグラフを比べて、内容が一致しているかどうかを認識する能力「具体例同定」定義を読んでそれと合致する具体例を認識する能力

新井紀子『AI VS. 教科書が読めない子どもたち』より

 

以上の3つの力は、言葉の意味を理解しないAIには無理だろうと推測されています。

これらの力がなければ、大量のドリルと丸暗記以外は勉強する術がありません。

「偶数+奇数は奇数である」という内容を証明する際に、1+2=3,2+3=5・・・などのように、無数にある数を永遠に足していかなければならないのと同じなのです。

リーディングスキルテスト(RST)」では、中高生に向けてこうした力などが調査され、年代別の細かい正答率や誤答率が出されました。その中でわかってきたのは、子どもたちが簡単な文章を読めていないということでした。

ここで、「リーディングスキルテスト(RST)」の例題をご紹介します。

 

[問2]
次の文を読みなさい。 

Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称であるが、男性の名Alexanderの愛称でもある。この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。

Alexandraの愛称は(   )である。
① Alex ② Alexander ③ 男性 ④ 女性

新井紀子『AI VS. 教科書が読めない子どもたち』より

 

この問題は、AIですら正答率80%を出せるような問題です。

正解は①Alexですが、一見こんな簡単な問題で「読解力」が測れるのかと疑問に思う方もいるでしょう。

しかし、全国の中学生の正答率は38%という結果になりました。

さらに中学1年生では23%という結果です。これは、4択問題をランダムで選んだときの25%を下回っています。

つまり、勘で解いたほうが正解しやすいということです。

さらに、高校生でも正答率65%と、3人に2人しか正解できない値となりました。ここまでで、中高生の「読解力」の実態がご理解いただけたかと思います。

さらに結果を詳しく見ていくと、④女性を選んだ子が半数近くいたそうです。

これは、「Alexandraの愛称は女性である」と考えた子がいたということです。

おそらく、「愛称」という言葉の意味が理解できなかったために、読み飛ばしてしまったのだろうと新井さんは分析しました。

さらに新井さんは、この結果から中高生の語彙力が不足しているのではないかということを推測したのです。

実際の現場に立つ中学校の先生の話では、「首相」を「しゅそう」と読むなど言葉を正しく音読できない子や、「学」という字が書いてある言葉は全て「がっこう」と読むようにしている子がいるといいます。

その子の話では、「『がっこう』と読めば当たりやすいから」だそうです。

これは、特殊な例ではありません。

こうしたことがまさに、身近な現場でも起きているのです。

そもそも脳が何かの情報を取り込もうとするとき、「トップダウン処理」という方法をとります。

トップダウン処理」とは、言葉がどのような文脈で出てきたのかを判断し、ある程度仮説を立てて探っていくことを言います。いわゆる「推論」と同じです。

私たちは日常生活の中で無意識のうちに「トップダウン処理」を行っています。先ほどのAlexの問題でいえば、「『愛称』という言葉が分からないが、その前に『名前』という言葉があるということは、『名前』に関する言葉だろう」と経験や知識から予測することです。

この「トップダウン処理」を行うためには、ある程度の知識や経験がないといけません。

新井さんは、子どもたちには「知識」が不足しているのではないかということを「リーディングスキルテスト(RST)」のたった1問から判断したのです。

 

リーディングスキルテスト(RST)」からわかったこと

リーディングスキルテスト(RST)」では、子どもたちが持つ「読解力」の実態がわかりました。

ここで注目したいのは、その子が持つ「読みの偏り」が分析できるという点です。

先にご紹介したAlexの問題から、「④を選んだ子は『愛称』という言葉を知らない、つまり、語彙力が不足しているのではないか」ということが分析できました。

つまり、その子の解答からその子が文章を読むときの癖や状況が分析できれば、その子に合わせた「読解力」を身に付けさせる方法を見つけることができるということなのです。

世間には「読解力」を身に付けるという触れ込みの参考書や塾が多くありますが、ダイエットの方法のように、科学的根拠を持った「読解力」を身に付ける方法はまだ存在しないと新井さんは述べています。

ここで大事なのは、その子自身の特性に合わせた方法であるかどうかです。

読めない子には、それぞれ理由があります。

わからない単語があれば読み飛ばしてしまうだとか、記述に誤りがあっても活字になると正しく見えてしまうだとか。

そうした、その子自身が持つ「読みの偏り」を分析し、足りないものを補う作業こそが、「読解力」を身に付ける方法なのです。

子どもたちが本当の意味で「読解」できているかどうかを確かめるには、文章を「音読」させてみるとよいでしょう。

「音読」したときに、正しいイントネーションで話したり、言葉の間を取ることができたりしていれば、言葉の意味を正しく理解できていることがわかります。

それに対して、言葉の間が取れていなかったり、言葉に抑揚がなかったりする場合は、言葉の意味を理解せずに、ただ発音しているだけかもしれません。

その場合は、どの言葉を理解できていないのか、文章の意図は何なのかなどをきちんと話し合った上で、もう一度「音読」させてみてください。

そこで「音読」の状況が変われば、「読解」ができているという一つの目安となるでしょう。


これから身に付けたい学力

実は、今の中学校の定期テストの問題の中には、「読解力」がなくても解けてしまうような問題が多く存在しています。

最近は、スマホのアプリやiPadなどで簡単に学習ができるデジタルドリルが多く出回っていますが、小学生のうちからそうしたデジタルドリルに励んで、「勉強した気分」になり、テストでいい点数をとってしまうと、それが成功体験になり、読解力が不足していることに気づきにくくなる、と新井さんは述べています。

同じように、そうしたデジタルドリルをやっていれば、中学校の定期テストも解けてしまうのです。

しかし、入試問題はそうはいきません。

入試問題は、まさにこれまで述べてきた「読解力」が必要とされる問題ばかりなのです。

それはもちろん、先の教育改革で実施される「大学入学共通テスト」も同じです。

定期テストで良い点数が取れていても、入試問題になると良い結果が出ないというのは、「読解力」が身に付いていないのかもしれません。

教科書が読めなければ、予習も復習もできません。

自分一人では勉強できず、ずっと塾に通わなければなりません。

しかし、大学に塾はありません。もちろん、社会人にも、です。

今や、格差というのはどの大学を卒業したかどうかではなく、教科書が読めるかどうかで生じます。

「読解力」は、定期テストや入試のためだけでなく、社会で生きていくうえで非常に重要な力です。
 そして、「読解力」があれば、塾や予備校に通わなくても自分一人で勉強ができます。

私たちは、そうした「読解力」を身に付けさせることができる指導を目指しています。

「読解力」は、中学卒業までに身に付けておきたい大事な力です。

お困りの際は、いつでもご相談ください。

 

[参考文献]
新井紀子『AI VS. 教科書が読めない子どもたち』東洋経済新報社

【2019年ビジネス書大賞 大賞】AI vs. 教科書が読めない子どもたち


市川伸一『勉強法の科学 心理学から学習を探る』岩波書店

勉強法の科学――心理学から学習を探る (岩波科学ライブラリー)


山鳥重『「わかる」とはどういうことか 認識の脳科学筑摩書房

「わかる」とはどういうことか―認識の脳科学 (ちくま新書)

【小・中学生向け】定期テスト後の自己分析法④

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こんにちは!

あざみ野・新百合ヶ丘・たまプラーザの学習塾/予備校の

MySTEP(マイステップ)です!

今回は前回に続き定期テスト後の自己分析法」として、

実際の面談内容②をお伝えします!

前回までの記事はこちら

 

mystep.hatenablog.jp

 

 

mystep.hatenablog.jp

 

 

mystep.hatenablog.jp

 

 

面談内容:新中学3年生(現中学2年生)
◆ケース1
【課題】毎日塾に自習に行ってはいるが、なかなか集中できない。
【原因】
「自習で集中できない原因」に注目して振り返ります。

自習中、音楽を聴きながら、うとうとうとしながら、早く終わらないかなと時間を気にしながら、学習が進んでいる場合は危険です。

音楽を聴きながら勉強している場合は、いつでもスマホなどの機器に触れられる状態であるため、連絡が来るとついつい触ってしまっていることが多いです。

また、音楽を聴くことに集中してしまい、内容が頭に入っていないこともあります。

※本来、自習中はスマホを使用することは禁止ですが、リスニング等に使用したり、調べものをしたりする場合は特別に許可をしています。また、音楽も「集中効果を高めるため」という目的であれば、黙認している場合もあります。

眠くて集中できない場合は、眠くなってしまった原因を振り返りましょう。

就寝時間が遅いのであれば、なぜ寝るのが遅くなっているのかを考えます。スマホをいじっている、テレビを見ている、漫画を読んでいるなど理由は様々ですが、眠くなっていることの根本を改善しない限りは、眠くなった状態での自習は無意味です。

どんなに夜早く寝ても日中眠くなってしまう場合は、眠くなったときにどう行動したかも振り返りましょう。

早く終わらないかなと時間を気にしながら進めている場合は、自習自体が「やらされている感覚」になっている可能性があります。

テスト勉強と同じで、生徒様自身の「気持ち」が整っていなければ自習は無意味です。なぜなら、「自分で考える」ことができないからです。

例えば、問題を解く中で「早く帰りたい」「面倒くさい」という気持ちがあれば、テストの点数や成績の向上は見込めません。

しかし、「なぜ間違ってしまったのだろう」「次に間違えないためにはどうしたらいいのだろう」と考えることで自分の学習の修正ができ、テストの点数や成績などの結果につながりやすくなります。

「自分で考える」には、気持ちの中心に「テストで90点以上を取りたい」「〇〇高校に行きたい」という明確な目標があることが非常に重要です。

【対策】
自習中に何かをしながら学習する、いわゆる「ながら勉強」をしている場合は、結果が出ていないならばすぐにやめましょう。

結果につながらないような環境で学習を続けても無意味です。

音楽の曲順を替えるときにスマホを触り、それがきっかけとなって他のものまで見てしまい、気づけば一時間も経っていた・・・という経験はありませんか?

スマホをいつでも触れる状態で学習をきちんと進めるには、相当の覚悟が必要です。もし、今までに一度でもスマホを触ってしまった経験があるならば、今すぐにやめましょう。

また、脳は様々な刺激に対して敏感で、集中できているつもりでも、どこかで必ず支障をきたしています。特に音楽などの「音の刺激」は、脳内で思考を伴わないため、脳に直接届きます。

つまり、思考を伴う「勉強」の情報よりも、音楽の情報のほうが脳に届きやすくなってしまうのです。

学習の際は、できるだけ外部の刺激を少なくした環境を整えましょう。

眠くなってしまう場合は、まず生活習慣を改善しましょう。

夜寝る前にテレビやスマホなどの画面を見ると、脳が刺激を受けて眠れなくなってしまいます。

遅くとも23~24時には眠れるような習慣にしましょう。寝る前に学習をしている場合は、これからは朝型の学習に切り替えましょう。

模試や入試は、朝早くから実施されます。朝型の生活に慣れておかないと、試験中に体調を崩しやすくなってしまいます。

今から少しずつ生活習慣の乱れを整えましょう。

自習に対する「気持ち」が整っていないと感じた場合は、「何のために自習をするのか」「何のために塾に通っているのか」を自分自身で考え、「目標達成のために何をしなければならないのか」を明確にしましょう。

目標と何をすればよいかが見えてきたら、あとは「気持ち」をつくるのみです。想像してください、自分が不合格になってしまったときを。

そんな未来を変えたければ、行動するしかありません。今からでも、間に合わないことはありません。しかし、相当の覚悟が必要です。

受験は、頑張った人の中から合格します。頑張っても落ちることもあります。なぜなら、全員頑張るからです。

合格のためには、正しい勉強法と誰にも負けないという「気持ち」が必要なのです。3年生になる前に、「気持ち」を整えておきましょう。

また、当塾では「気持ち」の改革をすべく、生徒面談を行っております。ただし、「気持ち」は一回や二回の面談でどうにかなるものではありません。

問題が起こるたびに何度も面談を行い、時間をかけていく必要があります。

そのため、早い時期からの対策が必要です。「気持ち」の面でお困りの際は、是非ご相談ください。

◆ケース2
【課題】頑張ったのにテストの点数が上がらない。
【原因】
「何を、どのように取り組んだのか」に注目して振り返ります。

中学1・2年生までは、頑張ったという「過程」を評価することで、その先の学習に自信をもって取り組むことができました。

しかし、中学3年生からは、「過程」ではなく「結果」を評価することになります。テストの点数や内申に数値としての「結果」を出さなければなりません。そのためには、「自分が頑張ったかどうか」ではなく「結果が出たかどうか」に焦点を当てて振り返りを行う必要があります。

まず、テストの点数などの「結果」から原因を探ります。

もし、テストの点数が60点以下であれば、(問題の構成・難易度によりますが)主に基礎問題で誤答している可能性が高いです。

そこでは「なぜ基礎問題で間違えたのか」に注目して、日ごろの学習を振り返ります。例えば、塾の宿題を実施したか、演習時に説明等を見ながら解いていないか、間違えた問題の解き直しを実施したかどうかなど場面ごとに細かく振り返りましょう。

テストの点数が60点以上であれば、主に基礎~発展問題で誤答している可能性が高いです。

まずは、「基礎問題の誤答の原因」と「基礎問題を解くのにかかった時間」を振り返りましょう。

仮に基礎問題が解けたとしても、時間をかけてしまうと発展問題を解く時間が減り、得点につながりにくくなります。テスト前に「基礎問題は大丈夫」と思っていたとしても、解くのにかけた時間がどうだったのかを振り返りましょう。

80点以上であれば、「100点をとるためには何をしたらよかったのか」を振り返りましょう。「ケアレスミスをしていた」「見直しが不十分だった」などの反省点が上がった場合は、日ごろの学習の中で「どれだけミスと向き合ったのか」ということを振り返らなければなりません。

普段の演習時において、ケアレスミスを誤答だと受け止めていたのか、ケアレスミスをしないための工夫や見直しを実施していたのかなど、厳しく振り返りましょう。

ケアレスミスをする人の多くは、「ケアレスミスだから問題ない、テストではこんなミスは絶対にしない」と思って放置しています。

一つ一つのミスと真摯に向き合い、修正を繰り返した人だけが理想の結果を実現できます。もしケアレスミスを軽く考えているのであれば、ただちにその考えを修正しましょう。
「発展問題で間違えてしまった」という反省点が上がった場合は、「テスト前に何を実施したのか」について振り返りましょう。

発展問題の対策を実施したのであれば、使ったテキストのレベルが教科書準拠・受験基礎・受験発展レベルの中でどの程度のものを使用したのか、それに対して学校の先生が作成するテストの難易度にテキストのレベルが合っていたのかを見極めます。

【対策】
「基礎問題が定着していない」場合は、宿題などの演習時の取り組み方を改善します。

解くときに説明等を確認しながら取り組んでいる場合は、テストと同じ状況で何も見ずに解くようにしましょう。

もし何かを確認して解いた場合は誤答とし、丸つけの後に説明等で確認してから解き直しましょう。解き直しを行っていない場合は、間違えた問題において「なぜ間違えたのか」「次に間違えないためにどうすればよいか」を考えた上で、もう一度解き直すことを心掛けましょう。

また、上記の実施ができていたとしても、一、二回程度しか取り組んでいなければすぐに忘れてしまい、定着はしません。

正しい方法で何度も取り組めるよう、スケジュールを立てましょう。

ケアレスミスが多い」場合は、自分の中で起こりやすいミスを3~4つ挙げ、見直しの際に起こりやすいミスをしていないか確認するようにしましょう。

また、宿題などの演習時に時間を計ってミスが起こりやすい状況を作ることも重要です。

このとき、時間設定は「少しきついな」と思えるようなものに設定してください。どんなに追い込まれた状況でも、確実に正答できる力を身につけるために、より厳しい環境に身を置きましょう。

「発展問題でつまずいている」場合は、テストの難易度を確認し、その難易度に合ったテキストを選定しましょう。

問題の難易度やどのテキストを使ったらよいかわからない場合は、是非ご相談ください。また、発展問題の対策を行うためには、早い時期から基礎を定着させておくことも重要です。

発展問題の対策は、基礎の定着がなければ実施できません。少なくとも一か月前には発展問題の対策に入れるよう、基礎問題を定着させておきましょう。

◆ケース3
【課題】受験生としての意識が持てていない。
【原因】
「現状、厳しい環境に身を置けているか」に注目して振り返りましょう。

これまでにもお伝えしてきましたが、成績上位者は自分の現状に満足することは絶対にありません。

常に自分に修正点はないかを探し、改善を繰り返しています。テストの結果が悪ければ、「結果」を重視し、自分が行ってきたもの全ての「過程」を見直します。テストの結果が良かったとしても、「結果」に満足せず「過程」に問題はなかったか、さらに力を身につけるにはどうしたらよいかなどを考え、修正します。

もし、「受験生としての意識が持てていない」と感じるならば、自分の行動において「どこに意識が足りないと感じているのか」をすべて書き出しましょう。

こうした振り返りをする際に、「意識が足りないからもっと頑張る」というような、漠然とした振り返りをしても全く意味はありません。

「自己分析のポイント」でもお伝えしましたが、自分の生活を場面ごとに細かく分け、それぞれの場面での「課題」と「対策」を考えましょう。

【対策】
場面ごとの「課題」が明確になったら、「対策」と「予備対策」を考えましょう。例えば、「自習中に寝てしまう」という課題があれば、「夜早く寝るためにスマホやゲームを預ける」などの「対策」を決めます。

それでも眠くなってしまう場合に備えて、「眠くならないように自習は人から見える席で行う」「眠いときは5~10分程度寝る」「顔を洗う」などの「予備対策」まで考えておくと安心です。そこまで実施しても状況が変わらない場合は、もう一度「課題」と「対策」を振り返りましょう。

このとき、「自分にとって最もつらいと思う選択」をするようにしてください。自分で考えて決めるということは、「自分で限界を決められる」ということです。ここで自分に甘い選択をしてしまえば、それなりの結果しか出すことができません。自分が思う最も厳しい環境に追い込み、高みを目指しましょう。

もし、テストなどで「平均点を超えた」「高得点をとれた」など油断している場合は、早急な意識改革が必要です。

学校の定期テストの問題レベルは基礎~中程度なので、定期テストで満足しているようでは、入試は戦えません。

ここからは入試を見据え、平均点を基準にするのではなく80点など数値を基準としたり、学校の定期テストより難易度の高いテキストに取り組んだり、などの高い目標を設定することが必要です。

ただし、テストの点数が80点以下であれば、入試対策よりも内申対策を優先すべきときもあります。どちらを優先すべきか迷ったら、是非ご相談ください。

最後に
ここまで、様々な「自己分析法」をご紹介してきましたが、それはほんの一部であり、同じような「課題」はあっても、「対策」は生徒一人一人によって異なります。

ここで大事なことは、「自分自身に合ったプランを立てること」です。

そのためには、自分の状況を正しく、厳しく分析することが必要です。

しかし、その全てを一人で行うのは難しいこともあります。

そんなときは、当塾のスタッフまで相談してください。

当塾では、「わからない」を「わかる」に変えることはもちろん、気持ちや学習習慣までサポートすることが私たちの役目だと考えて指導を行っております。ご不安なとき、困ったときはいつでもご相談いただき、目標達成を目指しましょう!

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【小・中学生向け】定期テスト後の自己分析法③ 

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こんにちは!

あざみ野・新百合ヶ丘・たまプラーザの学習塾/予備校の

MySTEP(マイステップ)です!

今回は前回に続き定期テスト後の自己分析法」として、

実際の面談内容をお伝えします!

前回までの記事はこちら

 

mystep.hatenablog.jp

 

 

mystep.hatenablog.jp

 

 

 

面談内容紹介

 
面談内容:新中学2年生(現中学1年生)
◆ケース1
【課題】テスト勉強の仕方が分からない。
【原因】
「いつテスト勉強を始めたのか」

「どのようにテスト勉強を行ったのか」

に注目して振り返ります。

まず、「いつテスト勉強を始めたのか」に関してですが、テストの一週間前や前日から始めている状態であれば、非常に危険です。

テストの範囲は広く、内容は学校で学習したものがそのまま出題されるわけではないので、対策も複雑化します。

そのため、かなりの時間と労力が必要です。テスト勉強は一週間やそこらで実施できるものではないのです。

次に、「どのようにテスト勉強を行ったのか」に関してですが、学校のノートを見返す、教科書を解くなどといった対策だけでは、定期テストでの高得点は期待できません。

学校の先生は、学校で学習した内容を発展させて問題を作成します。そのため、学校で行った内容の確認程度では太刀打ちができないのです。

【対策】
まず、「テスト勉強を始める時期」という概念は当塾にはありません。

つまり、「常に」テスト前だと意識して勉強を行ってほしいのです。

テストが何か月先であろうと、テスト前であることに変わりありません。

成績上位者は、テストが終了したその日から、次のテストに向けて歩き始めます。常日頃から、テストを意識して学習を進めることができれば、テスト直前に慌てることも、時間が足りなくなることもありません。

まずは、今の時期から前期中間テストに向けて対策を始めましょう。

テスト勉強の内容に関しては、当塾では「理解→暗記→演習」の法則に則って学習を進めます。

まずは学習内容を理解し、暗記します。次に暗記した内容を用いて基礎から発展までの演習を積み重ねます。

そのあと(テスト一か月前~二週間前が理想)、学校別対策や過去問に取り掛かります。このような段階を踏むことで、効率よく学習を進めることができます。

ただし、テスト勉強の仕方がわかったとしても、実行できなければ意味がありません。多くの生徒様は、スマホやゲームの時間が減らせなかったり、家でダラダラと過ごしてしまったり、様々な課題を抱えています。

その原因としては、「気持ち」と「環境」が整っていないことがあげられます。

「どうして勉強しなきゃいけないの」「別に高校はどこでもいい」などの気持ちのまま実施しても効果はありませんし、家で過ごす時間のほとんどが勉強に充てられていなければ計画自体が実行できません。

テスト勉強を実施するためには、生徒様自身の「気持ち」と「環境」を整える必要があります。当塾では、そのお手伝いをさせていただき、生徒様自身が考え、自分から行動できるようサポートいたします。

是非一度、ご相談ください。 


◆ケース2
【課題】提出物(ノートやワーク)の仕上げ方がわからない。
【原因】
「過去の提出物の評価」に注目して振り返ります。

提出物の評価は、良い順にABCと定められ、A°やA+などの加点措置もあります。

もしB~Cの評価であるならば、何が足りないかを明確にする必要があります。

そもそも、「必要な内容が書かれていない」「字が見にくい」などは評価に大きく響くため、早急な対策が必要です。

また、黒一色の単調なものになっていたり、学校の先生が黒板に書いた言葉しか書いていなかったりというのも評価に影響します。

評価の観点自体は、先生によっても細かく異なるため、科目・先生ごとに振り返りを行うとよいでしょう。


【対策】
まず、授業中に必要な内容を漏らさずに書き写し、見やすく丁寧な字で書くことを心掛けましょう。

さらに、大事なポイントには蛍光マーカーで線を引いたり、オレンジペンで書いてあとから赤シートで隠してテストできるようにしたりなどの工夫も効果的です。

また、授業中に先生が口頭で確認した内容も漏らさずメモしておきましょう。その中に、テストの大事な情報が入っている場合もあります。

また、学習内容を受けて疑問に思った点や自分で調べた内容、考えなどを書いておくのも効果的です。

提出物は、「ただ内容を書き写せばいい」「提出すればいい」というものではありません。

様々な工夫を凝らして、高評価を獲得できるように頑張りましょう!ちなみに、当塾では提出物に対するアドバイスも行っています。

是非ご相談ください!


◆ケース3
【課題】部活や習い事が忙しくて、勉強時間が取れない。
【原因】
「一週間の生活」に注目して振り返ります。

まず、部活や習い事、食事睡眠の時間以外に一日最大何時間確保できるのかを調べましょう。

このとき、平日・土日にわけて振り返りましょう。次に、今までその時間内に何をしていたのかを書き出しましょう。

その中に、スマホ・ゲーム・テレビなどが多く含まれている状態であるならば、非常に危険です。

特にスマホやゲームは中毒性が非常に高く、すぐに手放せるものではありません。さらに、気づいたら一、二時間も経っていたという経験があるならば、今すぐに対策を取らないと大変なことになるでしょう。

まずは、一日に確保できる時間内の「勉強以外の時間」を減らし、勉強時間に充てるにはどうすればよいかを考えましょう。

そもそも一日に確保できる時間がほぼない、という場合は、朝起きてから学校へ行くまでの時間や、学校の休み時間、習い事の移動時間、寝る前の時間をどう過ごしているかを振り返りましょう。

今以上時間の確保ができないのであれば、隙間の時間を使うほかありません。どんなに忙しくても、時間の使い方次第で結果は変わります。

隙間の時間を有効活用するにはどうしたらよいかを考えましょう。

【対策】
一日に確保できる時間がわかったら、過ごし方を考えます。

まず、スマホやゲームの時間に制限をかけるなどのルール決めを行いましょう。

一日30分までなどと決めたら、それ以外の時間をどこで過ごすとよいのかを考えます。

例えば、スマホやゲーム以外の時間を家でゆったり過ごしてしまう可能性がある場合は、塾に自習に行くなど強制的にでも勉強時間を確保する必要があります。

自分だけで学習時間を確保するには、相当の覚悟と忍耐力が必要です。

多くの場合は、強制的にでも勉強時間を確保し、徐々に体を慣れさせていきます。自由時間の制限や、勉強する環境を整えましょう。

また、一日に確保できる時間が少なく、隙間の時間を活用する場合はやることが限られるため、内容が非常に重要です。

やるべきことの優先度を決め、時間を無駄にすることのないようにしましょう。

移動中などでペンを持つことができない場合は単語帳を暗記するなど、場面に合わせた内容も重要です。空いた時間を有効活用して、無駄なく過ごしましょう。

 

次回の記事はこちら

 

mystep.hatenablog.jp

 


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【小・中学生向け】定期テスト後の自己分析法②

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こんにちは!

あざみ野・新百合ヶ丘・たまプラーザの学習塾/予備校の

MySTEP(マイステップ)です!

今回は前回に続き定期テスト後の自己分析法」として、

実際の面談内容をお伝えします!

前回の記事はこちら

 

mystep.hatenablog.jp

 

面談内容紹介


面談内容:新中学1年生(現小学6年生)
◆ケース1

【課題】前回の授業内容を忘れてしまっている。

【原因】
「塾の宿題をいつやっているか」に注目して振り返ります。

「宿題を出されたその日や次の日に終わらせてしまう」

「授業の前日や当日に慌ててやっている」

などの取り組み方をしているのであれば要注意です。

何もしない日が一日でもあると、せっかく授業で学習した内容を忘れてしまいます。

また、宿題を出されたその日や次の日に一気に実施してしまうと、内容や答えを覚えている場合があるので、復習の意味がなくなってしまいます。

もちろん、すぐに終わらせるということ自体はいいことですが、せっかく実施するのなら定着しやすい方法で、さらに空いた時間で他の課題をやるなど効率的に学習をした方が、結果につながりやすくなります。


【対策】
まずは、「宿題の実施計画」を立てましょう。

始めのうちは一日〇ページずつ進めるなどの簡易的なものでいいので、計画通りに実施してみてください。

毎日少しずつ進めることで、学習内容を忘れにくくなり、毎日の習慣にもつながります。

また、計画を立てることは定期テスト対策の勉強法の確立にも大いに役立ちます。

さらに、毎日少しずつ進める習慣ができたら、単元ごとに進めるのではなく、毎日全単元に触れられるような進め方に発展させることで、内容の定着が望めます。

宿題の実施計画の立て方に関しては、始めはスタッフと一緒に実施することも可能です。

是非お声掛けください。

◆ケース2
【課題】暗記の仕方が分からない。

【原因】
「どのように暗記しているか」に注目して振り返ります。

現状で、「ただ眺めるだけ」「何十回も書くだけ」という方法で暗記ができていないと感じる方は、アウトプットの回数が足りないということが考えられます。

語句を眺めたり書いたりする行為は、脳に情報を入れるインプットの作業です。

しかし、テストで必要なのは、脳から情報を出すアウトプットの力です。

練習でどんなに脳に情報を入れても、脳から出す練習をしなければ、「暗記した」ことにはなりません。

【対策】
まずは、インプットの時間を短く、アウトプットの回数を多くすることを心がけましょう。

インプットの時間をどんなに長くとったとしても、アウトプットがなければ脳に情報は定着しません。

限られた時間の中で多くの情報を暗記するために、インプットの時間を最小限に抑えて、アウトプットに時間をかけましょう。

また、アウトプットの回数を増やすことで、情報が何度も脳から出たり入ったりを繰り返すことになり、脳に情報が定着しやすくなります。

記憶の仕組みや暗記法に関しては、過去記事でもご紹介しています。

是非ご覧ください。


【過去記事】暗記が苦手な人は脳を騙して覚えよう!

 

mystep.hatenablog.jp

 


【過去記事】1日で英単語を100個覚える方法

 

mystep.hatenablog.jp

 

 

◆ケース3
【課題】宿題を実施しているのに結果が出ない。
【原因】
「宿題の実施方法」に注目して振り返ります。

宿題は、基本的に授業内で実施した内容を出題します。

その中で、実施する時期(ケース1でご紹介した実施計画など)も重要ですが、ここでは、特に問題を解くときに注目します。
まず、「問題を解くときにポイント(説明部分)などを見ていないか」ということです。

問題を解くときにヒントのある状況で実施してしまうと、この先ヒントがないと問題が解けないという状態に陥ります。

その結果、テストで点は取れません。

次に、「やりっぱなしになっていないか」ということです。

問題を解いた後に丸つけをしなかったり、間違えた問題をそのまま放置したりしていては、自分のわからない部分・苦手な部分を把握・修正しないままになってしまいます。

その結果、同じ間違いを繰り返してしまい、結果は出ません。

【対策】
宿題を実施するときは、ポイントなどを見ずに、テストと同じ状況で実施しましょう。そのとき、「わからなくなる」「間違える」などの機会が増えます。

きっと、落ち込み、悔しい思いをするでしょう。

しかし、それでいいのです。いかに失敗するかによって、今後の伸びしろは大きく変わります。

失敗するということは、自分の課題が見える、つまり、もっと良くなる可能性があるということです。

もし課題がないとしたら、そこまでしか成長できないということです。

さらに、間違えた問題をきちんと振り返り、「原因」と「対策」を考えましょう。仮に、失敗をして「課題が見つかった、僕(私)はもっと良くなるんだ!」と考えられたとしても、この振り返りがなければ、全く意味はありません。

「原因」と「対策」がわかったら、もう一度解き直し、自分の分析が合っているかの確認をしましょう。これがないと、ただの自己満足で終わってしまいます。

大切なのは、ポイントなどを見るというインプットの作業を「いつやるか」と、インプットした後に「どう行動するか」ということです。

インプットをした後すぐにアウトプットをしてしまうと、インプットからアウトプットまでの時間が短く、テストで解ける状態まで定着させることができません。

まずはテストと同じ状況でアウトプットを実施し、「できない自分」を認識します。そうすることで焦りや危機感が生まれ、その先のインプットの効率が良くなります。

また、インプットした後は必ずアウトプットを実施し、本当に定着しているかを確かめましょう。

ただし、「できない自分」を認識することで精神的につらくなってしまう生徒様に対しては、敢えて戦略的に初めのアウトプットを飛ばしてインプットから始めさせることもあります。

まずは「できる自分」を認識させ、自信を持ってもらうことでその先の学習を進みやすくするためです。

宿題を解くときに、以上のことを意識することで、学習の定着が期待できます。是非試してみて下さい!

 

次回の記事はこちら

 

mystep.hatenablog.jp

 

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